メアリと魔女の花 〜時代に合わせない?あまりにも端正な作品~
端正な故に一般受けしにくいアニメ映画
どうもメガネラッコです。
そんな自分が今回紹介する映画は
「メアリと魔女の花」
です。
■映画のざっくり内容
田舎町に引っ越してきた少女。
お休み中の為町には子供も少なく
退屈に過ごしていた。
森の中で少女は偶然にも珍しい花をみつける。
その花は通称、魔女の花、と呼ばれる花だった。
ひょんな事からその花から力を授かった少女は
魔法のホウキで魔法大学に行くこととなった。
その大学では魔法使いたちが様々な研究をしていた。
少女はかりそめの力で大学一の優等生として扱われるのだが、、、、
■お勧め度
~カップル~ ★★★
分かりやすい話の筋
ジブリを思わせる絵のタッチ
見ていて嫌な気持ちになりません。
カップルで見て楽しい映画ではないでしょうか。
主人公メアリとピーターの関係はそこまで濃いものではありませんので
恋愛的な要素は求めずにみるのが良いと思います。
~1人~ ★★★
一見すると分かりやすい話なのですが
色々と考えられる要素をもった映画です。
独りでじっくりと、色々と考えながら見るのも楽しいと思います。
ただ、どこか消化不良な感じがするかもしれませんが、、、、。
~友達と~ ★★★
世界観や登場人物ふくめ、ワイワイと楽しめる作品です。
友達を見終わった後に、感想を話し合えると思います。
ただ、この監督の作品の傾向をある程度理解しておいたほうがいいかな
と個人的には思います。
~目新しい映像表現を期待する人~ ★★
作品としてはしっかりしています。
魔法という題材上表現に過度に期待すると
肩透かしをくらうかもしれません。
あくまで、既存の枠の中での表現かなと思いますので
何か新しい刺激を求めるような人は少し向かないかもしれません。
■メガネラッコ的ポイント
・魔法学校の世界観
・猫の可愛さ
・嫌味のない話運び
どうしたって期待してしまうのです。
ある意味では絵柄や世界観など、それを満足させてくれる要素はあります。
個人的にはジブリというのは非常にエンタメよりな要素と芸術というか作品的な要素
のバランスがきわめて大事だと思っています。
本作の監督はそのバランスがかつてのジブリ作品とは違っています。
それは過去作からも受けた印象ですが。
その点を理解してみればとても納得がいくのですが
自分が思う、今流行ったり、ヒットする映画とは根本の部分が違うと思います。
故に昔ながらの映画好きの人には好まれるかもしれません。
期待に対しての答えがないから不満に感じる人もいるかもしれませんが
フラッっとな目線で見ればよくできた映画かな?
と思いますが、自分も期待をもって見てしまったひとりなので
もう一度冷静に見たい映画になりました。
■所感 ※以下ネタばれ含みます。
これはわざとなの?ミスなの?
と思うくらい演出の仕方が今っぽくない。
今っぽくないというと語弊があるかもしれません。
今流行っている、分かりやすい
感情をコントロールするような映画とは違っています。
最近もてはやされている映画の多くは観客の感情を
コントロールしてく映画だと個人的には思っています。
ただ、この映画は委ねてきます、見るものに。
ストーリーはとても単純。
かつてのジブリもそうであったように。
ただ、その王道を王道らしく極力盛り上げていて
見ている側にスキを与えなかったのが今のやはりであり
今までのジブリのやりかただったように思います。
この映画は、ある意味突き放されてます。
見ていて違うことを考えてしまう瞬間がありました。
そして、盛り上がりという意味では山も谷も小さいです。
だから、悪いか?と言われると悩んでしまいますが。
最後のシーンについてもピーターが大人になったり
最後メアリが残った魔女の花を使って魔法で解決するのか?
と思わせておいて、最後はピーター頼り。
え、これでいいの?
と一瞬思ってしまう展開でした。
しかし、作品のテーマなど考えれることを考慮すると
その結末のありかたも納得できるものなのかもしれません。
魔法は、もう使わない、要らないという意志と
その魔法をピーターに使わせるラスト
この点をどう考えるか?
正直自分のなかには答えがまだなにので再度見てみたいと思いました。
なんだか難しい映画だな、思います。
んじゃ、また。